友田先生から高校受験生へのお手紙です。
受験まで残りあとわずかになりましたね。残り時間が少ないのにやらなければならないことが山ほどある…。一体どうすればいいのだろうか…。などと悩んでいるうちにどんどん日にちは経ってしまいます。先週の1週間でどれだけの量を勉強できましたか?思い出してください。よく考えるとそこまで多くはないのではないですか?それで足りますか?などと追い詰めることはいくらでもできますが、とにかく焦り、危機感を感じてこそ、勉強へのやる気がわいてきます。先生がこの手紙を皆さんに書こうと思った理由は、何をどうすればいいのかを簡単に理解してもらえればと思ったからです。つまり、追い詰めようとしているのではなく、助けようとしているのです。それでは、ここからは大事なことをたくさん言うので一字一句読み落とさないように注意して読んでくださいね。
まず考えなければならないことは、優先順位です。一番しなければならないことは何か?後回しにできるものは何か?これがわかっていない人は、何事においても失敗します。テストでもそうですよね。1番から闇雲に解いていって時間が足りなくなって、解ける問題を間違える!これは最悪です。解けない問題に時間を使って、解ける問題を解かないで点数が悪い!これは本末転倒です。テストにおいては点を取ることが目的なのですから、点が取れそうなところからやることが優先順位で最上位になりますよね。簡単なことです。これと同じように、日々の生活、勉強でも考えてみてください。日々の生活であれば、テレビを見る時間、携帯をいじっている時間、雑誌を見ている時間、マンガを読んでいる時間などを優先してはいませんか?何を優先させるべきなのかをよく考えましょう。
次に、勉強を優先させることはわかったと思います。しかし、勉強をするといっても何をすれば…。毎日の学習の確認テストなのか、私立高校の入試過去問なのか、新しく買ったテキスト、兵庫模試の直し、苦手分野の克服、学校の宿題などなどやろうと思えば勉強はいくらでもできますよね。それでは何を優先させるかですが、答えは簡単です。孔子の言葉に、「敵を知り、己を知らば百戦危うからず」とあるように、志望校の出題傾向をしっかりとつかみ、自分の苦手分野、得意分野を知れば合格できるということです。もう答はわかりましたね。まずは、入試過去問を5年分終わらせることです。ここで注意したいのは、点数にばかり気をとられないことです。たとえ今20点しかなかったとしてもまだ何とでもなります。点数よりも、どのような問題形式なのか、どの分野からの出題が多いのかなどをチェックしてください。すると、同時に今の自分に足りていないことがはっきりとわかるはずです。
出題傾向がわかり、自分の実力がわかったら何をすればいいのか?これは大きな問題ですね。まずは、残りの日数を考えてください。ここで注意したいのは、あと2ヶ月しかないのに、中学1年生から中学3年生までのすべてを復習しようとか考えないことです。入試まで約2ヶ月なのですから、週で考えると8週間ですね。1週間で各科目1単元ずつ復習すると考えると、あと8単元しか復習することができません。何をすればいいのかがだんだん見えてきましたね。あとは計画をたてるだけです。8単元を選び、優先順位を決め、テキストを選び、あとはその1週間で終わるように勉強していくだけです。何度も繰り返し言いますが、焦って闇雲に勉強してもあまり効果がありません。むしろ、入試までの勉強量を決めずに勉強すれば、達成感は得られず、どれだけ勉強しても足らないような気がしてくるものです。それではあとは生徒諸君の健闘を祈っています。