やってはいけない!夏休みにありがちな落とし穴とは?

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夏休みにしなければならないことは、夏休みの宿題、1学期の復習、苦手分野の克服といったように学習面だけを考えてしまいがちですが、実はそれだけでは不十分なのです。

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中学3年生のAさんを例にして考えてみましょう。Aさんは数学が苦手で、一次関数をできるようにするのが目標です。そこで、中学1年生の比例・反比例から復習をさせてみるとほとんど正解することができません。おそらく中学1年生のときからわからないままにしておいたため、中学2年生の一次関数ができなくなっているのです。そうなると中学3年生の2学期に習う二次関数の成績は火を見るより明らかですね。

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ほとんどの科目で言えることですが、学習は積み上げです。中学1年生で習ったことを土台にして、中学2年生、中学3年生と積み上げていくのです。虫歯みたいなもので、わからないところがあるのにほったらかしにしておくと、今は大丈夫だと思っていても、1年後になると手に負えない状態になってしまうのです。

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また、この状態をほったらかしにしておくと恐ろしい弊害が出てきます。この弊害はとても厄介です。勉強がわからないと思って1年以上が経過してしまうと、勉強に対して諦めが入り、最後には開き直ってしまいどうでもよくなってしまいます。「勉強しても駄目だ」「どうせわからない」が染み付いてしまいます。こうなるとわからない問題が出てきたとしても、考えるのをやめてしまい、「やっぱりわからない」「勉強は嫌だ」となってしまうのです。

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このような状態で、苦手分野を克服しようと頑張ってもあまり効果はないのです。Aさんに必要なのは、心のリハビリなのです。失われた自信を取り戻すために効果的な方法を紹介しておきましょう。

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簡単な問題で構わないので、とにかく100点をとらせ続けることです。それができるようになると、自然と勉強に対する嫌悪感は薄れていきます。そこで、苦手分野の基礎からチャレンジさせるのです。ここで大切なことは、苦手分野の勉強をさせるときは、やりきることです。途中でわからなくなってしまい、もう無理だと投げ出しそうになっても、初めに決めたところまでは理解させることです。

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苦手分野を克服できるようにと問題集を買ってあげたのに、全くやろうとしないと保護者の方が嘆いているのを耳にすることがあります。このことからもわかるように勉強道具だけ与えても駄目なのです。むしろ、親子喧嘩の原因になってしまい、勉強に対するやる気を失うことになってしまいます。学習面だけを何とかしようと思っても、なかなか上手くいきません。だからこそ、夏休みは、誰かがわからないところをわかるまで勉強させてあげる、そして自信をつけさせることが大切なのです。

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友田大介

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