この間の数学の授業中の一コマ。
前回出した宿題をやってきていなかったA君に「何でやってこなかったん?」と聞くと「わからなかったから」と一言。
わからないから宿題をやらない。
うーん。
わかることしかやらないのだとすれば、勉強とはいったい…。
別の日の授業の一コマ。
さあ問題を解いてみようと時間を与えると、すぐに「わからないから教えて」と聞いてしまう。
「もう少し考えてみなー!」
と声をかけると
「だってわからないねんもん」
の一言。
もう少し粘って考えてほしいところですが、もう集中できる状態ではないので授業を進める…、
何だかなぁと残念な気持ちになります。
学校でも塾でも新しいことを学ぶのが勉強なので、「わからない」と思うことはいくらでも出てきます。
この「わからない」と思ったときに何をするかが一番大切なことなのです。
テストの時にわからないと思っても誰も教えてくれません。
そこで何を考えるかが問われているのです。
わからないところを全部飛ばして、テストを裏返して寝ている場合ではありません。
わからないところがわかれば成績は上がると思いますか?
わからないと思ったらすぐに解答を見ている限り、成績は上がりません。
わからないと思ってからのもうひと踏ん張りがより理解を深めてくれます。
現代人はものを大切にしないとよく言われていますが、それは簡単に手に入るからだと思いませんか?
苦労して手に入れたものは大切にするはずです。
それは勉強においても同じこと。
わからないところを考えたり、調べたり、苦労をしてようやくわかったことはなかなか忘れません。
わからないことをすぐに聞くのではなく、まずは考えること、それでもわからなかったら調べること、もうお手上げになってから聞くこと。
成績の良い子は、答えを聞こうとはしません。
逆に答えを言わないでほしいとお願いしてくるくらいです。
成績の差はほんの些細な考え方の違いから出てくるものではないでしょうか。