【長峰中】まあでも…元日くらいはのんびりしようか笑

夏目漱石に「元日を御目出たいものと極(き)めたのは、一体何処(どこ)の誰か知らないが」という書き出しで始まる掌編があります(「正月」)。

新聞社からの依頼を受けた元日掲載のための文章なのに「現に今原稿紙に向っているのは、実を云うと十二月二十三日である」とネタをばらし、「家では餅もまだ搗かない。町内で松飾りを立てたものは一軒もない。

(中略)それにも拘(かかわ)らず、書いてる事が何処となく屠蘇(とそ)の香を帯びているのは、正月を迎える想像力が豊富なためではない。

何でも接ぎ合わせて物にしなければならない義務を心得た文学者だからである」と開き直りつつ、「調子を合せた文章を書こうとするのは、丁度文部大臣が新しい材料のないのに拘らず、あらゆる卒業式に臨んで祝詞を読むと一般である」とへそ曲がりなもの言い。

受験生を筆頭として生徒諸君におかれましては、元日だ正月だなんて漱石曰く「要するに元日及び新年の実質とは痛痒相冒す所なき閑事業であ」り「平凡かつ乱雑なる一日」にすぎぬゆえ、常と変わらず心置きなく勉学に励んで呉れ給え笑

 

教室長:古田芳郎

【長峰中】読みと意味を答えてみよう

侍僕・遣り口・勅令・体躯・傲岸・後顧の憂い・叛乱・恩讐・神慮・修辞・糧秣・鷹揚・邀撃・聳え・土気色・謁見・齎した・沮喪・一揖する・骨子・小邑・纏う・夥しい・厖大・頓着・篝火・埃っぽい・凌駕・暗澹・帰依・不穏・譴責・鄭重・執拗・推挙・看做す・周章狼狽・闡明する・偉丈夫・手を拱く・権謀術数・愛敬・弊履・直截・激昂する・櫓・迂遠・毀損・恭順・造詣・眇・金科玉条・卜占・生贄・雹、などなど。

 

文庫化につられて辻邦生氏の「背教者ユリアヌス」をウン十年ぶりに先頃読み返しました。
日常まず目にしない言葉もありますが、これらはほぼルビや注釈なしで文中に出てきます。

すべて読めるように、とは暴論ですが、大学受験生に現代文の入試問題を解説していると、文意文脈をとる以前になによりもまず基本語彙の少なさが気になります。

語義の背景を含めると一朝一夕に積み上げられるものでもありませんし、小中学生のうちから楽しみながら書籍に触れておくことがとても大切だと痛感しています。

 

教室長:古田芳郎

【長峰中】生きもの好きにお知らせ

2018 年12 月1 日(土)2 日(日)の両日、神戸市中央区にて生きものオンリーイベント「いきもにあ神戸」が開催されます。

生きものをテーマに創作活動をするクリエイターや生物研究者など生きものを愛する人々が集まり、作品の展示や販売、研究発表を行うそうです。生きものづくしのブースが約200、専門家による講演会も複数催されるなど2 日間では堪能しきれないほどの内容とのことです。

しかも中学生以下は入場料無料!(要保護者同伴)。

詳しくはHP を見てもらえたらと思いますが、講演タイトルにもアリの巣にアリ型の甲虫を探して、カモノハシはなぜ歯を失った、不思議な絶滅哺乳類、光合成をやめた植物など、何を話すんだろう?と興味をそそる言葉が並んでいて、これはもし自分が中学生だったらぜひとも行ってみたいなあと思う催しです。

めっちゃ生きもの好きな人、理科がとっつきにくい人、暇やし行ってみるかなあという人、どんな人も楽しめそうな予感がします。

行ったら感想聞かせてくださいね。

教室長:古田芳郎

玄関一杯に広げられると困るけど…

ぼくは、戦国から江戸時代初期の甲冑に夢中です。

甲冑のことを考えるだけで わくわくします。

きっかけは自分だけの「甲冑図かん」作りでした。

図かんを作るう ちに、甲冑は時代によっても武将によっても全くちがうことに気づいたのです。

そ こで甲冑について調べようと考えました。

でも子ども向けの本は少なくて、大人向 けの本を図書館で何冊もかりて調べました。

そしたら本物を見てみたくなり、近く の博物館へ行きました。

さらに三重やぎふ、しが県など遠くの博物館にもお母さん と行き、いろんな武将の甲冑を見て勉強しました。

今は家の玄関で「甲冑資料館」を 開き、ぼくが段ボールで作った甲冑や合戦図を展示しています。

お客さんはまだ一 人です。

お母さんはじゃまだと言います。

でも、甲冑のかっこよさを知ってもらうた めに続けていきたいです

 

 

こちらは新聞の投書欄に掲載された 9 歳の小学生の文 章ですが、好きな物への好奇心、情熱がとても伝わってきます。こんな思いを大切に してあげたいものです。

熱中しすぎて電柱に頭ぶつけたらプロ級

新年度の始まりを控えて、なんとはなく表情に新しい緊張感を浮かべる生徒たち。

学年が上がる前にここだけは、と授業はなくても教室に来て苦手教科のプリントを前に自習に励む子もいます。

気持ちも改まるせっかくのこの時期なので新学年からぜひトライして欲しいこと、それは「思い出し」です。

その日の学校の授業内容をとにかくその日のうちに一度は思い出してください。

間違えたこの練習問題のここが難しかった、あの問題はこうやったらうまく解けた、先生がここはめっちゃ大事だぞって言ってた、先生のギャグが滑ったあのときはこの説明してるときだっ
た、などなど、1 限目から最後の授業までその日のうちならなにかしら思い出せることはあるはず。

お風呂に入りながらでも何をしながらでも構いません、3 分でも5分でもいいから頭に思い浮かべてみてください。

たったそれだけのことで消えそうになっていた記憶が呼び戻されてあなたの頭に刻み込まれます。

あとでゼロからやり直すよりずっと楽なはず。

 

教室長:古田芳郎

100 冊全部読めるかな

ながいながい骨の旅

ざんねんないきもの事典

世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え

寿命図鑑

雪は天からの手紙

ドーキンス博士が教える「世界の秘密」

子供が体験するべき50 の危険なこと

雑草のくらし

フィボナッチ:自然の中にかくれた数を見つけた人

道具と機械:てこからコンピュータまで

ぼくが宇宙人をさがす理由

 

さてこれらは何でしょうか。理化学研究所と株式会社編集工学研究所が開催している科学の面白さ、深さ、広さを伝えるための「科学道100 冊フェア(ジュニア版)」に選ばれた本の名前の一部です。こちらのホームページ(https://kagakudo100.jp/)から100 冊の一覧が表紙付きで見られます。

100 冊の名前と表紙を見ているだけでもどんな内容なんだろうとわくわくしてきます。大人版には「悪癖の科学」だなんて読むのに少々勇気のいるタイトルも…。

 

お正月のお年玉、無駄使いせずにこんな本を買って読んでみてほしいなあ。図書館でも見つけることができる本は多そうです。その場合無論お年玉は貯金笑

 

教室長:古田芳郎

読書の秋です

ベネッセが高校生~社会人約3,000 人を対象に行った「現代人の語彙に関する調査」では、①読書と語彙力との関係については、「幅広いジャンルの読書をする人のほうが語彙力がより高く、特にノンフィクションを好んで読む人が高い、②「文章を読むときに細部より先に大枠をつかむことができる」「筆者の意見と事実とを区別して読むことができる」「筆者の主張を裏付ける理由や根拠に気をつけて読むことができる」などの論理的思考力(※自己評価回答)、に関しては、語彙力が「高い」グループと「低い」グループとでは、高校生で44.0 ポイント、大学生で38.6 ポイントと大きな差があった、とのことです。

読書などを通じて獲得した語彙数が多いほど、また様々な分野の本に興味を示し、読書量が増えることで文章の論理構成に慣れて把握がしやすくなるということでしょうか。

最近、生徒たちが休憩時間に教室に置いてある本を開く姿をよく目にするようになりました。

また興味を持ってもらえるような本を仕入れとこうかな…。

 

長峰中マスター教室 教室長:古田芳郎

「なぜ勉強しなきゃいけないの」

大人になるにつれ世界がそれまで教えられてきたような、優しく親切な場所ではないと気づき始めます。大人になる過程は興味深いものです。我々は理解できないまま良からぬ現実を知るものです。私たちは「死」を理解する前に死を知ることになりますよね。「悪」も同じです。世界にはびこる悪について理解できるようになる前にその存在を知るわけです。人は物事を理解すると同時に理解していない状態でそれを学んでいるのです。しかし心の底から理解してはいない。「死」や「悪」に関して口先だけであまり理解していません。大人になることは自分の至らぬ点を認め自身を赦すことです。現実には人生は困難だがそれでも折り合いをつけることを学ぶべきなのです。とはいえ自分自身に完璧を求めてはいけません。自身の至らない点を受け入れる術を学ぶこと、それが大人になる上で重要なのです。

 

 

もう6年前の放送ですが、ETV特集「カズオ・イシグロをさがして」より。

 

 

答えの一つにはなっているかも。

 

長峰中マスター教室 教室長:古田芳郎

電磁誘導なかなかやりよる

先日読んだ新聞記事から。

地球全体は一つの巨大な磁石になっていますが、なぜその磁場(地磁気)が発生するのかというお話。

地球の構造は中心から順に主成分が鉄の固体コア・液体コア、岩石などで構成される下部マントル・上部マントルとなっています。

固体コアと液体コアの境界では高圧により液体鉄の一部が固体化し固体コア周辺に集まるため、液体コアの成分に濃度差が生じ対流が発生します。

この対流がコイルの役割を果たし、電流が流れて磁界が発生します。

コイル?磁界?中3生の諸君は気づきましたね?そう「電磁誘導」と同じ仕組みです。

さてこの磁場、地球上の生物を有害な太陽風や宇宙放射線などから守る働きもあるのですが、35億年前には存在したと確認はされているものの、固体コアができたのは約7~13億年前とのことでそれ以前の磁場発生のメカニズムは不明とされていました。

しかし近時、液体コアに含まれる二酸化ケイ素の結晶化によっても同様の対流…字数が。

 

あとは教室で記事を読んでね。

 

長峰中マスター教室 教室長:古田芳郎

英語にも音と訓がある?

漢字には音と訓の読みがありますが、これらは中国(漢や呉)から漢字を輸入した 際の中国での読み方と、それ以前から日本にあった大和(やまと)言葉をあてた読み 方というのは皆さん習っていると思います。

「山」を「サン」と「やま」と読むのがそれ ですね。

さて、英語にもこの音訓に似たような違いがあるって知ってました?

英語 は 12 世紀と 16 世紀に大きな波に洗われます。

ノルマン征服とルネサンスです。

前者ではフランス語、後者ではラテン語の言葉たちが英語に流入します。

The fight was brought to an end. と The conflict was terminated. はどちらも「戦いは終 わった」という意味ですが、二つの文を比べると前の文より後ろの文の方が堅い気 がしませんか。

前の文は古来からあった英語、後ろの文は流入したラテン語由来の 言葉が使われています。

日本語でも「戦いは終わった」と漢語を使った「紛争は終結 した」とでは文の堅苦しさが違いますよね。

異なる言語でも似たような感覚が生ま れるのって何か不思議。

 

長峰中マスター教室 教室長:古田芳郎