勉強が嫌いなAくん。
英語が嫌いなAくん。
テストを受けるときも、たぶんきっと、めんどくさくてちゃんと真面目に受けていないAくん。
そんなA君にはライバルがいます。成績も同じくらいで、部活も一緒。
ともに勉強が嫌い。
ともにテスト前も身が入っているのか入っていないのか。
ともに私に怒られない程度に真面目にがんばるけど、それ以上のことはしない。
ライバルと言っていいのか、仲間と言っていいのか。
Aくんは、ライバルのBくんを見て、同じようなやつがおるしと安心していたのかもしれません。
もしかしたら、Bくんよりもできると思っていたかもしれません。
3学期が終わり成績表が返ってきました。
A君の成績表はB君よりもはるかに下。
A「俺、成績表は悪いけど、頭は上やもん。」
B「そんなん言っても、成績は俺のが上やねんから。お前の方がアホや。」
A「俺、ちゃんとやったらもっと上いけるもん。」
B「じゃあ、やれや。」
授業中にボソッと私に向かってAが言うのです。
「俺、2年生からちゃんと授業聞く。」
「そうやな。まずはそっからや。がんばったらできるんやから、がんばろ。」
その日から、ちょっとずつAの姿勢が変わってきたように思います。
そして今日、学校の宿題タイムの時間。
宿題の終わっていない子にとっては、ハッピータイムのはずなのですが。
Aが言いました。
「先生、俺、宿題じゃなくて英語やってもいい??」
あれ、宿題やらなくていいの??
それより英語をやりたいの??
3か月前まで英単語を覚えろと言っても、なかなか覚えてくれなかったのに。
私の顔が少し右に傾いていたのでしょうか。
Bが「俺より英語がすすんどうから、もっと進めたいねんて。」
と理由を教えてくれました。
ライバルがいることは、やる気スイッチを押しやすくしてくれます。
一人のやる気スイッチがオンになると、もう一人もオンになり、そこから先はともに成績が上がっていきます。
1学期の成績が今から楽しみです。
彼の「負けたくない」が、この先きっとたくさんの「できた」を生み出してくれるでしょう。
がんばれA !!
4月4日月曜日 インフィニティあのね日記 松本飛鳥